クラシック音楽のリクエスト番組 Ottava Salone 金曜日は、ご本人によると星のソムリエをめざしている森雄一さんのナビゲートである。
そのため星とか宇宙とかの話題が多い。
今日聞いていたら、「カノープスは赤い」というあるリスナーの方のメールが読まれて、そんなはずはない、と疑問に思った。
夜になれば実際に見ることができるから即座に疑問解決するのだが、あいにく午後から曇ってきた。
いつものようにWikipediaでカノープスを見る。
「カノープス(Canopus)は、りゅうこつ座α星(α Carinae)、りゅうこつ座(Carina)で最も明るい恒星で、シリウスに次いで全天で2番目に明るい恒星である。」
要約すれば以上のとおりだ。
トヨタ・カリーナという車がある。
ブラジルにはCarinaという女性名がある。
竜骨と言ったら船の部品ではないか。
Carinaさんとは、竜骨さんなのか。
家の電球は、2001年の電力不足の時から、ほとんどは電球ソケットにつける蛍光灯となっている。
電球型蛍光灯か、蛍光灯型電球かどちらが正式名かわからない。
一口に蛍光灯といっても、電球に書いてある色温度が異なっていると光の色が違うことくらいは経験で知っている。
そこでカノープスの温度だ。
表面温度7500Kとある。
太陽は6000度という昔からの記憶がある。
表面温度は5778Kとある。
カノープスは太陽より青っぽいはずだ。
さらに読んだら説明があった。
「高度の低さから赤みがかって見えることから、中国の伝説では寿老人の星、南極老人星とされ、この星を見た者は長寿になるという伝説も生まれた。」
南半球に住んでいる人は、1万年くらい長生きしそうである。
カノープスは赤緯-52度、ということは、90マイナス52の北緯38度以北では決して見られないことになる。
東京で一番高度が高い時に地平線上2度、これでは見る機会は非常に少ないであろう。
星図を見るとシリウスもカノープスも赤経約6h30mで、だいたい同じ時間に南中、ここは南半球だから北中となるのか?
面倒を避けるために、慣用語ではなく今調べた正式用語、「正中」する。
うちは大体南緯19度、シリウスの赤緯は-17度なので、正中するとシリウスは頭上真上に見える。
そこから少し南側に下がるとカノープスがみつかる。
恒星のスペクトル分類の項を見る。
太陽の属するG型の色は黄色、カノープスの属するF型は黄白色とある。
やはりカノープスは太陽より青白っぽい。
スペクトル型配列の覚え方である。
見た記憶が無いのだが、昔は試験に出なかったのだろう。
英語では、
Oh Be A Fine Girl, Kiss Me
シェイクスピアが4世紀前にこう言ったと言われたら信じてしまいそうだ。
一方日本語ではどうか。
「お婆、河豚噛む」(オ、バ、ア、フ、グ、カ、ム)という覚え方があるという。
比較しても仕方ないのだが、英語版と比べて品がない。
晴れたので庭に出て空を見上げた。
白いシリウスと同じように、やはりカノープスは白かった。
厳密に言えば、シリウスはA型、カノープスはF型だからシリウスよりは黄色っぽいはずだ。
これでまた1年長生きするぞ。
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