2016年4月25日

リオも神戸も橋が落ちた

yahoo.co.jpにもニュースが載ったから、見た人も多いと思うが、あと100日でオリンピックが開かれるリオ・デ・ジャネイロ市の、風光明媚な大西洋岸沿いの自転車道路の路面が、その橋脚下の岩の壁面を駆け上がる大波で煽られ、橋脚から外れて下方の海へ転落する事故があった。
下からの波の突き上げに対する備えがなく、つまり路面を橋脚に固定していなかったとか言われているが、原因は調査中である。
現在のところ2名死亡して遺体が発見されているが、その他に行方不明者がいるかどうかは不明である。
家族による行方不明捜索願は出ていないようであるが、一人で出かけて、現場で事故に遭った人がいないとは限らないからだ。

事故は2016年4月21日木曜日、午前11時13分に起きた。
この日はブラジルの祝日であり、昼前のこの時間、昼飯前の腹ごなしに、自転車道路でサイクリングやジョギングしている人は多かったのだろう。

場所はリオ・デ・ジャネイロ市内南部の海岸地区、有名な海岸レブロン(Leblon)とバラ・ダ・チジュカ(Barra da Tijuca)の間に位置するサン・コンラド海岸 (São Conrado)の東側、岩山が海に迫るところにある。
南部の海岸地区といえば高級な地区であるが、山一つ越えた内陸側は有名な、というか悪名高いファベーラ(スラム街)、ロシーニャ(Rocinha)である。
ブラジルの都市には、高級住宅街とファベーラが隣り合っている場所が結構ある。
地図で見たい人へ、座標は 22°59'57.05"S  43°15'0.62"W である。

オリンピック記念に新設されたチム・マイア自転車道路(Ciclovia Tim Maia)は、岩の上に作られた既設の自動車道ニーマイヤー大通(Av. Niemeyer)に沿って、同じ高さで海側に張り出すように作られているので、岩盤に立てられた橋脚の上の高架道路となっている。
ついでの情報なのだが、ニーマイヤーはブラジリアの多くの建物の設計をしたブラジルの世界的建築家オスカー・ニーマイヤーであり、チム・マイアはブラジル音楽のソウルフルな歌手であった。
建築家とソウルシンガーが仲良く並んでいるのだが、オリンピックを記念して作られた総延長3.9kmのチム・マイア自転車道路が完成したのは3カ月前の1月17日、これからリオの名所となるはずであった。

https://www.google.com.br/#q=ciclovia+tim+maia
を入力、検索して、"imagens"をクリックすると、写真がたくさん出てくる。
既に崩れた後の写真も出ている。

事故現場の東側の自転車道路にいた人がとったビデオ
http://www.bbc.com/portuguese/noticias/2016/04/160422_momento_queda_ciclovia_rio_rb
撮影者の声が生々しい。

事故現場の西側の自動車道路を走行していたバスの車載ビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=5wR0d9eOYXc
バスのフロントガラスが波でずぶ濡れになるほど波が高かったことがわかる。

さて、当ブログでは、リオデジャネイロで、過去何らかの事故が起きた、「気をつける場所、できたら避けたい場所」がいくつか溜まってきたので、下にリストを作ってみる。

リオデジャネイロ路面電車事故
これは運行再開している。

ファヴェーラ・ダ・ロシーニャ奪還大作戦
最近は安全を確保したツアーもあるし、別の大規模ファヴェラであるコンプレクソ・ド・アレマン(Complexo do Alemão)には、麓と山頂間にロープウェイがあって景色が良さそうだし、道順と時間さえ守れば大丈夫そうである。
しかし、犯罪組織間、犯罪組織と警察の間で、時を選ばない銃撃戦が突然起きたと仮想して、どうやって身を守るかイメージ・シミュレーション(物陰に身を隠すとか、路面に伏せるとか)をしておいたほうが良いと思う。

リオで突然ビルが崩れた事故
地震がなくてもビルが崩落することがある。

リオで爆発するマンホール
これに当たるのは全く不運と思うが、予想は全く不可能である。

銀行出口は通りゃんせ
銀行、旅行者だったら両替商から出るときに注意が必要なのは、リオだけではなく全ブラジルの問題だ。

こんばんは、シンデレラ
これは特定の場所ではないが、国際ナンパとか買春とかを目論んでいる人は気をつけたい点である。

ブラジルの集客施設での心がけ
地震国日本では、非常時の退避は第一に考えられているが、ブラジルの特に古い施設では、そういった備えは万全と言い難い。

W杯会場都市の宿泊料金ボッタクリ指数ランキング
ワールドカップ時に、どの地区が宿泊料金を普段より引き上げていたかの調査である。

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