「犬寝る」
というのを最後に聞いたのはずいぶん昔のことである。
しかし昨日、隣家で「ガチウ」を作ったと聞いた。
この単語はgatilと書く。
初めて聞く単語である。
CANIL
現代ポルトガル語辞典 1996年 白水社によるとcanil 男性名詞 複数形 canis 犬小屋
Google翻訳にかけると
po -> en dog kennel
po -> ja 犬小屋
Dicionário Brasileiro da Língua Portuguesa, Michaelisでは
canil sm
1 Abrigo ou alojamento para uma matilha de caça ou de cães domésticos.
2 por ext Casinha de cachorro.
全部載っている。
GATIL
現代ポルトガル語辞典 1996年 白水社によると見出し語gatil存在しない
Google翻訳にかけると
見出し語gatil存在しない
Dicionário Brasileiro da Língua Portuguesa, Michaelisでは見つかった
gatil sm
1 Lugar onde se abrigam, se hospedam ou se criam gatos.
2 Espaço de criação de gatos destinados à comercialização.
日本語にしても、犬小屋とか犬舎という単語はよく聞くが、猫小屋はともかく猫舎と言うのは聞いたことがない。
漢字変換を試みると病舎というのが出てきて、病院みたいである。
日本語・ポルトガル語両言語での、この犬猫の不公平は、猫は独立小屋を与えられることがまずなくて、人様のベッドとかソファとか家具の上で適当に寝たり、そこら辺の空き箱に収まるというその習性からくるものだろう。
真面目な話をすると、canilとgatilには語源的にすっきりしないところがある。
犬はラテン語でcanis、犬の学名(属名)もCanis、わかりやすい。
だからおおいぬ座は星図にCanis Majorと書かれている。
ポルトガル語でオス犬はcão、メス犬はcadelaが正式なようだが、通常にはcachorro(オス), cachorra(メス)の方がよく使われる。
カショホ(ハ)と読む。
「犬の」形容詞はcanino、そうして犬舎はcanil、語源は全部同じなようで、とてもわかりやすい。
一方猫である。
Google翻訳が働かず、猫はラテン語で何と言うのかわからない。
猫の学名(属名)はFelis、「猫の」形容詞はfelino、ここまでは良い。
フェリス女学院はここから来たのか?メス猫学院なのか?と思ったがそうではなく、Ferrisという名字であった。
猫関係の星座はやまねこ座Lynxというのがあるが、この語とは関係なさそう。
ポルトガル語ではオス猫はgato、メス猫はgata、そして猫小屋はgatil、英語のcatに近い気がするが、felisとの関係はよくわからない。
猫箱や猫ちぐらの翻訳は間違っても、「ニャンネル」でも「フェリウ」でもなく、「ガチウ」ということである。
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