2012年11月29日

コリンチャンスは訪日に大乗り気

2012年FIFAクラブワールドカップは12月6日から日本で開催されるのだが、南アメリカ代表コリンチャンス(Corinthians)は遠征旅行を控えて、ずいぶん気合が入っている。
先の日曜日ブラジル選手権の最終戦、対サントスが行われたが、スタジアムは巨大富士山型の旗と、いろいろな漢字を書いた横断幕で日本遠征気分満々に飾られた。

そこにみられる訳語にかなり違和感があるのがあったので書いてみた。

勇気 = coragem
愛 = amor
勝利 = vitória
ここまでは良い。

配列 = disposição
棚卸しでもしているのか?数学の授業か?
確かに辞書をみると最初に出てくる訳語だ。
http://pt.wiktionary.org/wiki/disposi%C3%A7%C3%A3oをよくみると、
7. animação, entusiasmo, vontade, boa vontade;とある。
「元気」とか「気合」とでもしたほうが良いのではないか。

人種 = raça
これもどうかと思う。
「人種」は、確かに最重要な訳語である。
しかし調べると、
3. (Sentido figurado; Brasil) (Uso: informal) espírito de luta; determinação, empenho, coragem.とある。
ここは「闘魂」といきたい。


知恵
信仰
などの漢字も幕に書かれていた。
訳語は見えなかったが、まあこれらは間違い無いだろう。

当日は、2000年にブラジルで開催されたクラブワールドカップで優勝したコリンチャンスの元選手たちが、
INVASÃO CORINTHIANA
とデザインされたシャツを着て登場した。
「コリンチャンスの侵略」との、物騒な表現だ。
でもこういう侵略だったら大歓迎だ。
インヴァゾンのIが日本列島を形どっており、Oが日の丸になっている。
やる気満々だ。

やる気満々というと、
http://globoesporte.globo.com/futebol/times/corinthians/
は、23名の遠征メンバーを、「23人の侍」として、その紹介記事に各人に日本語の単語をあてて雰囲気を盛り上げている。
ここでも不思議なのがあるから紹介しよう。

選手名標語標語訳語
WALLACE REIS DA SILVADEDICAÇÃO献身
ANDERSON CORRÊA POLGACARÁTER人格
DANILO FERNANDES BATISTAPACIÊNCIA忍耐
DOUGLAS DOS SANTOSGUERREIRO戦士
GUILHERME ANDRADE DA SILVAGUERREIRO戦士
JULIO CESAR DE SOUZA SANTOSBATALHADOR戦闘機
JUAN MANUEL MARTÍNEZTRANQUILIDADE平静
JOSÉ PAULO (PAULINHO) BEZERRA JÚNIORPERSISTÊNCIA固執
RALF DE SOUZA TELESHUMILDADE謙虚さ
ROMÁRIO (ROMARINHO) RICARDO DA SILVACALMA平穏

今日現在まで登場したのは以上のメンバーである。

戦士が2回登場しているのはどうしてだろう。
戦士はともかく、戦闘機とは何だ。
機械人間か。

これからも面白い訳が出たら紹介したい。

最後になったが、コリンチャンスは日本人・日系ブラジル人のファンも多いこともあり、親日度が高いようである。
2011年3月11日の大震災直後には、「フォルサ・ジャパン」と書かれたユニフォームでプレイしたのは、いつまでも忘れない記憶になろう。



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