Cerca de três mil moradores do Acre podem virar bolivianos por culpa da natureza
アクレ州住民3千人が自然現象のためボリビア人になるかも
http://g1.globo.com/jornal-nacional/videos/t/edicoes/v/cerca-de-tres-mil-moradores-do-acre-podem-virar-bolivianos-por-culpa-da-natureza/3711910/
題名を聞いただけでは意味が全くわからない、日本国土にとっては全くありえない、興味深い記事である。
ブラジルの内陸部にあるアクレ州は隣国ボリビアと国境を接する。
アクレ州の国境の町ブラジレイア Brasiléia は、ボリビア側の町のコビジャ Cobija と、蛇行する泥色の水の流れるアクレ川をはさんで接している。
Google Earthで測ると、川の幅は40メートル位である。
アクレ川の蛇行が、巾着の形になっているところがあり、袋部分はサマウマ Samaúma という、約3千人の住民が住む地区である。
サマウマはブラジレイアの一地区であり、当然住民はアクレ州民、ブラジル国民である。
サマウマ地区の住民の心配は、アクレ川の巾着の口をしばる紐がついている、細くなっている部分である。
川の流れの浸食作用が大きく、1年前河岸から10メートルも離れていた川沿いに建つ家に、水の流れがすぐ迫っている。
数年前75メートルあった巾着の紐部分の幅は80%を失い、現在はわずか15メートルになっている。
念のために見たGoogle Earthの衛星写真の撮影年月は2013年9月であるが、計測すると半島狭窄部の幅は66メートルはあるようだ。
ストリートビューの年月は2012年6月となっている。
ストリートビューをみると、たった1本のサマウマへの連絡道路の片側には住宅や商店が建っているが、家々の間をよく探すと、両側の川を見ることのできる地点がある。
次のリンクで一番細いところを地図で見る
https://www.google.co.jp/maps/place/11%C2%B000'36.8%22S+68%C2%B045'25.1%22W/@-11.0102205,-68.7569791,17z/data=!3m1!4b1!4m2!3m1!1s0x0:0x0?hl=ja
Google Map入力座標 = -11.01022049292287,-68.75697905474479
ブラジル・ボリビア国境を定める取り決めが、この町のあたりでは、「アクレ川を国境とする」となっているのだろう。
アクレ川の流路が変わってしまう、つまり大雨・大洪水があってこの狭窄部分が決壊して、川の本流が短絡したらどうなるのだろうか。
サマウマ地区につながるただ1本の道路は流されるので、サマウマは一時的に島になるだろう。
それからどのくらいの時間がかかるかわからないが、アクレ川の蛇行したカーブが形作る巾着の袋部分は、堆積する土砂により、短絡した本流から取り残されて三日月湖となり、そうするとサマウマはボリビアのコビジャと陸続きになる。
ボリビア側も領土が増えると単純に喜ぶわけがない。
登場したコビジャ市長 Ana Lúcia Reis 氏は、暑い地方なのだろう、薄いワンピースを着た、街角の雑貨屋の太った商店主のおばさんのような人だが、そのような事態が起きないように両国で解決しなければならない問題だとインタビューで答えている。
市長によると、アクレ川短絡が起きると、その下流部分に当たるコビジャ市街が洪水にみまわれるという研究結果があるそうだ。
地図をみると、ブラジルのブラジレイアより、ボリビアのコビジャの方が、立派な空港を持ち市街地も広い大きな町のようである。
コビジャ市長はインタビューではポルトガル語で話していたし、苗字の Reis (王の複数形)はポルトガル系にみえる。
スペイン語だったら Reyes となるところだ。
ニュースのアナウンサーは Cobija をコビジャと読んでいるので、当ブログでもコビジャとしているが、スペイン語読みをするとコビハとなるはずである。
国境付近ではスペイン語とポルトガル語の境界があまりはっきりしていないようである。
「将来のサマウマの領土所属はとりあえず自然の思し召し」と、レポートはのんきに結んでいる。
川の護岸工事をするのか、先手を打って狭窄部分をトンネル水路にしたり橋をかけるのか、成り行きに任せて決壊短絡した時には両国の取り決めで国境の特別条項にするのか、いずれにしても国境の二つの小さな町の問題でなく、国境にかかわること、国際河川の治水にかかわることなので両国の政府レベルで解決しなければならないように思う。
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