2021年10月4,5日に、携帯電話/インターネットの5G帯域の入札が行われた。
連邦政府の通信省、国家通信庁(アナテル-ANATEL)が実施したものである。
15の企業が、4つの周波数帯にわたる、全国区あるいは地域区の45帯域の、10年ないし20年使用権の入札に参加した。
入札総金額は467億レアルであった。
政府が当初予想していた496億レアルには届かなかったが、連邦政府は、原油鉱区プレサルの入札に次ぐ巨額の落札額を強調した。
入札した企業の施設供用義務スケジュールは次のようになっている。
- 2022年7月 州都
- 2025年7月 人口50万人以上の都市
- 2026年7月 人口20万人以上の都市
- 2027年7月 人口10万人以上の都市
- 2029年7月 人口3万人以上の都市
- 2029年12月 ブラジル全土
周波数帯 | 区域種 | 認可期間 | 落札社 |
---|---|---|---|
700MHz | 20年 | ||
2.3GHz | 地域 | 20年 | Algar Telecom, Claro, Brisanet, Tim, Vivo |
3.5GHz | 全国 | 20年 | Claro, Tim, Vivo |
3.5GHz | 地域 | 20年 | Algar Telecom, Brisanet, Cloud2U, Consórcio 5G Sul, Sercomtel |
26GHz | 全国 | 20年 | Claro, Vivo |
26GHz | 地域 | 20年 | Tim, Algar Telecom, |
26GHz | 全国 | 10年 | Tim |
26GHz | 地域 | 10年 | Tim, Neko |
落札企業にはブラジルの携帯電話会社としてすでにおなじみの、Claro, Tim, Vivo(以上全国に展開)、Algar Telecom, Sercomtel(以上特定の地域に展開)が登場するが、これまでに聞いたことのない新しい会社も名を連ねている。
その新会社6社は、Winity II, Brisanet, Consórcio 5G Sul, Cloud2U, Fly Link, Neko
連邦政府は各周波数帯落札の諸企業に、次の社会的義務を課す。
- 700MHz帯 連邦道路3万1千キロ沿いにインターネットを施設する
- 2.3GHz帯 現在サービスがない市域に4Gを施設する
- 3.5GHz帯 連邦行政のため専用通信網、アマゾン地域にファイバー網の施設
- 26GHz帯 基礎教育学校へインターネット接続を施設する
2021年11月9日発表報道によると、早速落札した物件を辞退する企業が現れた。
上に訂正線を付けたFly Link社である。
辞退理由は、より戦略的に欲しかったロットを落札できず、落札した唯一のロットではビジネスモデルが成り立たないと、出資予定者の一人が出資に難色を示したということである。
落札後の辞退に対する罰金として落札額の10%が課されるとされている。
Winity は700MHz帯の運用を断念したと、2023年12月に発表された。
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