近年の電気自動車へのシフトは、かなり急速と思えるのだが、実際の話し、その電源がどのように作られているのかがわからなければ、エコロジカルかどうかは判定のしようがない。
ブラジルの発電方式の大部分は、広大な流域面積の降雨を集めた膨大な流量を持つ河川をせき止めたダムに設置された水力発電所によるものであった。
下のデータに見るように、その割合は昔ほど大きくないとはいえ、いまだに水力発電に頼っていることがわかる。
一見して安定しているように見える水力発電であるが、昔より降水量が減っているのか、灌漑その他の水消費量が増えているからか、年々ダムの貯水量(満水量に対するパーセント)が減ってきている。
12月から1月初めにかけて当地方でも大雨のせいで、多くの町に浸水被害が出ているが、電源となる貯水池地方のダム貯水率はせいぜい30%が40%となったくらいで、安心な貯水量へはまだまだ遠い。
2022年1月18日Jornal Hoje報道による、最近の太陽光発電の普及についてである。
データソースはいずれも ABSOLAR(ブラジル太陽光発電協会)である。
データの正確さが欠けているようだが、傾向を見ることはできる。
ブラジルの太陽光発電の担い手
発電者種別 | 割合 |
---|---|
住宅 | 76.6% |
商業・サービス業 | 13.4% |
農業生産者 | 7.6% |
工業 | 2.1% |
住宅の屋根の太陽光発電などは一番規模が小さいだろうから、発電者数に対する割合と思える。
太陽光発電の盛んな上位3州
- ミナス・ジェライス州 全国の18.3%
- サン・パウロ州 全国の12.9%
- リオ・グランデ・ド・スル州 全国の12.4|%
ブラジル電力の源
エネルギー源 | 割合 |
---|---|
水力 | 63.0% |
風力 | 11.6% |
ガス火力 | 8.8% |
バイオマス | 8.2% |
太陽光 | 2.6% |
燃料火力 | 2.5% |
発電者数が百万に達した太陽光発電は、8.6GWを記録したが、これはブラジル・パラグアイ国境にあり共同で運用している巨大なイタイプ水力発電所の発電量の2/3にあたるそうで、かなりのものであるが、それでもブラジル全発電量の2.6%に当たるだけなのだ。
そして潜在発電量13GWは、ブラジルを世界14番目の太陽光発電国の位置につけている。
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