2023年1月22日

虹色と国旗の色

昨年11月のFIFAワールドカップ2022カタール大会中に、こんな事件が起きた。
ブラジルのペルナンブコ州の旗を持っていたブラジル人応援客が、カタールの街路でカタール警察に、旗がけしからんと没収毀損されたとか言っていた。

ブラジルの各州は、それぞれ独自な州の旗を持つが、ペルナンブコ州の旗はこれである。
カタールのような国でけしからんと言われる理由はすぐに分かるだろう。
赤黄緑がアーチ型を描く虹そのものである。

でも世界の国々の国旗には、虹そのものの形はなくても虹を構成する有彩色のうち3つを持つものは多いではないか?
とても気になって、カタール大会出場32カ国の中だけであるが、三色旗を探した。

FIFAのページで参加国国旗を見渡すと、三色が帯状になっている国旗は13ある。
三色と言っても原色3つでいかにも派手なのと、白か黒の無彩色が入っていて、いくらか落ち着いた印象を与えるものがあることに気づく。

結果は次の表のようになった。
表には各国が属する大陸名、3色の構成(有彩色3つまたは有彩色2つ)、国旗内の色の並び方の項目がある。

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国名大陸有彩色色配列
ベルギーeur有彩2左右 黒黄赤
カメルーンafr有彩3左右 緑赤黃
コスタリカame有彩2上下5帯 青白赤
クロアチアeur有彩2上下 赤白青
エクアドルame有彩3上下 黃青赤
フランスeur有彩2左右 青白赤
ドイツeur有彩2上下 黒赤黃
ガーナafr有彩3上下 赤黄緑
イランasi有彩2上下 緑白赤
メキシコame有彩2左右 緑白赤
オランダeur有彩2上下 赤白青
セネガルafr有彩3左右 緑黄赤
セルビアeur有彩2上下 赤紺白

有彩色を3つ使った派手なものは新大陸、特にアフリカに多い。
だから何なんだ、と言われても返す言葉はないくらい、どうでも良い調査である。
気候や、鮮やかな色が好きとかいう国民性が反映しているのかもしれない。
比較的新しい国が多いから、白や黒は古い国にすでに使われているからかもしれない。

ペルナンブコ州政府はカタール政府に抗議するとか言っていたようだが、後報は聞いていない。
虹に気持ちがあったならば、近年になって新しいシンボル性を与えられて、多少当惑しているだろう。

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