突然、人生に迷うというのではないが、どうしてこんなところにいるのか? という疑問がふとわくことがある。
もっと別の人生もあったのではないか、そういう考えにとりつかれる人は結構いるのではないか。
おとといの場合は、どうしてこんな(に物騒な)ところに住んでいるのだろうか?
どうしてブラジルはこんな暴力に満ちたところなのだろうか?
という気持ちになったのだ。
現金をおろしに、近所のイタウ(Itaú)銀行の支店に行った。
いつもなら3台あるATMの前に10人くらいの待ち行列があるのが普通なのだが、おとといはそれがなかった。
ATMコーナーは工事のため閉鎖されていた。
もう珍しくもなくなった金属探知機付きの回転ドアを回して銀行の店内に入り、警備員に尋ねた。
工事が今日中に終わるかはわからないと言った。
「そうだね、この支店が爆破されたのは2回目だったね」と、なにげなく頷いたのだが、よく考えて見ればたった一回でも銀行支店が爆破されるのは尋常でない。
1回めの爆破は、犯人は爆発物の分量を多めに見誤ったのか、店舗のガラス前面がほとんど全部割れ、天井も全破の悲惨な状態だった。
修繕するまで、ガラスの代わりに前面全てベニヤ板で囲ってあった時期が、かなり長かった覚えがある。
2回めの爆破は、先の11月19日未明のことだった。
銀行から通りにほぼ沿って直線距離約350メートルの近所に住んでいる人が、2時半にまるで天井が崩れ落ちたような轟音を聞いて、子供部屋は大丈夫かと家の中を駆けまわった後、思いついたのが銀行爆破、爆音のしばらく後に大通りの車の往来が増えたという話をしていた。
当日の朝8時ころ通りかかったら、警察の車が銀行前に止まり現場検証、報道のテレビカメラが取材をしていた。
見た印象では、2回めの爆破はガラスの破損は一枚のみ、これは侵入時に割ったものであったら爆発にはよらず、天井板には破片が突き刺さっていたが崩落せず、爆発物の分量と配置がより的確で?あったと思われた。
店内の窓口の列は進みそうになく、ガラスの向こうで3台の破壊されたATMを相手に奮闘している修理員を横目に、金を下ろすのはあきらめて帰ってきた。
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