2013年2月23日

最近の流行犯罪現場を見た

犯罪にも流行り廃り(はやりすたり)がある。

例えば、誘拐部門だ。
一時期、大金持ち対象の誘拐事件が流行った。
電撃誘拐ではなく、誘拐の王道(と言っていいのかわからないが)だ。
本格的、つまり被害者を長期間、少なくとも数日、人目から隠れた場所に隔離して、家族に数十万から数百万レアルという莫大な身代金を請求する犯罪だ。
金持ちがボディーガードを雇ったり、防弾車とかで自衛するようになったため、被害者は中流階級に変わり、身代金も数万レアル程度に下がってきた。
多分、手間労力と実入りのパフォーマンスが悪いためか、この犯罪も廃った。

最近は電撃誘拐だ。
被害者は数時間しか拘束されない。
隠れ家も必要ない、手軽な誘拐だ。
まあ犯罪者にとっては手軽であっても、被害者のトラウマは軽いわけではないのだが。

銀行強盗部門ではどうか。
かなりのどかだった時期、つまり、銀行に回転ドア、武装ガードマンなどがなかった時代に、昼間の営業時間中に多人数で堂々と押し入る正統的(またもや、こう言っていいのかわからないが)強盗が続発した。
銀行が要塞化してからは、近所に家を借りて、そこからトンネルを掘って、誰もいない週末に銀行に侵入する、コツコツと地道な、でも労力のかかる強盗になった。

最近は、誘拐部門と同様、手っ取り早い方法が好まれる。
ダイナマイトでATMを爆破して、中の金を盗む方法だ。
ブラジルは砂利や石の採掘場や鉱山が多いが、ダイナマイトの管理はかなりいい加減なようだ。
そうでなければ、街角で売っているわけではない爆発物を、犯罪者がこんなに簡単に手に入れることはできないだろう。
今日たまたま行った、ブラジル銀行(Banco do Brasil)の支店のATMコーナーがこんな状況だった。

左の機械だけ爆破を免れた。

ATMコーナーと店内を分ける強化ガラス仕切りも、粉々になったのでベニヤ板で緊急修理してあった。

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