少し日は経つが、こんなニュースがあった。
ゴイアス州で薬物取引と戦う街道作戦
Operações nas estradas combatem tráfico de drogas em Goiás
本編の前に宣伝あり、pularでスキップ
0'28" 棺桶の中は麻薬のペーストブロック
1'38" 働く麻薬探知犬
葬儀屋の車に積んだ2体の棺桶の中は300kgの麻薬ペーストブロックが詰まっていた。
検問する警察へ答えた運転手の言葉は、
「Covid-19の死者の棺桶を運んでいるところだ」
というものだった。
そう言えば警官も恐れて、敢えて開けて中身を確認しようと思わないだろうから、かんたんに逃れられる、と考えたのであったが、思惑が外れた。
1'38"では、トラックの荷台下を嗅ぎ回る麻薬探知犬の活躍が見られる。
仕組んだ偽装底に隠した薬物も感知できる。
このような働き者の動物の力を借りて、薬物不法取引との戦いはコロナの大流行の中であっても、ひとときも休むことはないようである。
このビデオには登場しないが、コロナがらみの犯罪には、入院したいコロナ患者の家族に近づき、病院のスタッフに知人がいるから、金を払えば早く呼吸器の便宜を図ってやるとの言葉で金を騙し取る、というのがあった。
病床や呼吸器の不足と言う情報を利用して、古典的な犯罪が新しい衣をかぶっている。
ブラジル連邦政府は、コロナのために収入が減った自営業者や生活保護受給者を対象とした緊急援助金を設立してほぼ月1回ペースで支給している。
最初の支給は4月半ばから始まったから、即座とは言えなくても、日本の10万円支給と比較するとかなり早かった。
現役の公務員や犯罪者が不正申請をして金を手にしたのが摘発されているから、これもコロナ利用の犯罪と言える。
不正の疑いがある口座が約130万あるというが、大方の摘発が1回目の支払い後であったので、以降の支払いは停止されているという。
もっともこの数には、正当な受給者に相当するのだが書類不備のため保留されたといったケースも含まれていて、全部が不正ではない。
実際にそれだけの数の口座に1回の支給が行われたとしたら、7億8千万レアルの国庫損害である。
どうして初回支給にチェックが間に合わなかったのか、きっと迅速な支給を第一として、厳密な審査を後回しにしてしまったのだろう。
せっかく連邦歳入庁(税務署)が徴税目的のため管理するCPFという、日本のマイナンバーのずっと先輩の個人識別手段があるのに、どうして公務員や正規の被雇用者のCPFのリストと照合するという手数を踏まなかったのか、そんなに時間とコンピューターパワーを必要とする大仕事であったのか疑問である。
現役の公務員や会社員が緊急援助金の申請手続き方法を見て、軽い気持ちでダメもとで試してみたら本当に金がもらえたからそのままもらっておくか、といったケースもあるだろうし、不正に入手した他人のCPFとデータを使用して本人より先に手続きをしてしまい横取りをする、といったケースもある。
後者に関しては、パソコンやスマホを多数備えた事務所を構えて、大人数で他人のCPFを使って詐取する犯罪組織まで摘発されている。
性善説が通用しない輩が、かなりいることは予想できたはずである。
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