2023年1月、左派労働者党のルラ政権が発足してから4ヶ月目に入っている。
先々週中国を訪問したルラ大統領は、ウクライナとロシアの和平仲介について中国と同調した。
中国からアラブ首長国連邦訪問の後ブラジルに帰国して間を置かずに、ラブロフ・ロシア外相を大統領府で歓迎した。
ブラジル政府の対応は、米国高官の言葉を借りれば、「ロシアの言い分を繰り返すだけのオウム」だったと強く非難された。
ルラ大統領は「平和を望む国グループ」を作って、即座の停戦和平を仲介しようと提案する。
聞こえは良いが、現状を認めて現在の戦線を両国国境と確定せよということだろう。
ロシアの粘り得になってしまう。
さらに、戦争の原因はウクライナとロシアの両方にある、米国と欧州はウクライナへ兵器を送って戦争を長引かせている原因だ、というロシア・中国の見方に、ブラジル大統領は同調している。
左派政権の最初の仕事として、アマゾンジャングルにあるインディオ保護区へ侵入して、非合法な採掘を行い水銀などで環境を汚す不法金採掘者の取り締まりと、保護区からの駆逐をおこなっている。
インディオ保護区へ侵入して、ヤノマミ族の生活を脅かす無法金採掘者は、駆逐すべき悪であるのに、ウクライナの非戦闘員が暮らす街へミサイルや砲弾を撃ち込んだり、発電所を破壊してウクライナ市民の越冬生活を脅かすロシアは悪くないとする理由を、はっきり説明してもらいたいものだ。
侵略する国と侵略される国に等しく責任ありとみなすようなら、ブラジルは中国同様、和平仲裁する資格はない。
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