IBGE(ブラジル地理統計院)による2010年の国勢調査から、不法占拠地居住についての統計が出た。
ブラジル国民の約6%はファベーラ(favela), 水上家屋(palafita)その他の形の、不法侵入を受けた土地に住んでいるという調査結果であった。
以前の国勢調査とは方法が異なっているので直接比較はできないのだが、2000年に650万人であったこのような地域の住人は、2010年に倍増して1140万人になった。
ファベーラ(favela)、水上家屋(palafita)その他さまざま、全国に6,329箇所の不法占拠地がある。
ブラジルの地方別にみれば、人口の集中する南東ブラジルに半数の不法占拠件数があり、大部分はサンパウロとリオデジャネイロの大都市圏に集中する。
職と利便と安い住まいを求めて人が集まるからだ。
不法占拠地の問題は都市インフラとサービスからの疎外である。
全国ではこのような地域の33%に下水施設がない。
12%に上水道が引かれていない。
一方でほぼ100%に電気は来ている。
リオデジャネイロ市には130万人のファベーラ住人がいる。
最近、軍の協力で州政府によって犯罪組織から平和的に解放された最大のファベーラ、ロシーニャ(Favela da Rocinha)の住人Fernando氏は語る。
「年を取ったり、身体に障害などあったら大変だと思う。
水道?出たり出なかったりで当てにならないよ。
下水?雨が降ればこの道路が下水道になるよ。」
画面では奇妙に曲がりくねり、人ひとりくらい狭いところもある迷路のような階段を登っていくフェルナンド氏。
良い運動になりそうではあるが、仕事で疲れた後、あの迷路階段を登って帰宅するのは大変だろう。
文盲率は一般都市部で4.2%に対して、この地域では8.4%と2倍高い。
(Globoニュースの2011年12月末の2つの記事
http://g1.globo.com/jornal-hoje/noticia/2011/12/quase-115-milhoes-de-brasileiros-vivem-em-ocupacoes-irregulares.html
http://g1.globo.com/videos/jornal-nacional/t/edicoes/v/pesquisa-do-ibge-revela-que-6-da-populacao-brasileira-vivem-em-favelas/1739999/
を参考にした)
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