2014年6月7日

幻のクイアバ電車

Em Cuiabá, obras prometidas para a Copa estão longe de terminar
クイアバのW杯関連工事、完成から程遠い

Edição do dia 06/06/2014
06/06/2014 21h56 - Atualizado em 06/06/2014 22h11
http://g1.globo.com/jornal-nacional/noticia/2014/06/em-cuiaba-obras-prometidas-para-copa-estao-longe-de-terminar.html
ブラジル中西部のマット・グロッソ州は、南アメリカ大陸の内陸中央部に位置して、平坦で高生産性の穀倉地帯であり、その州都クイアバは、エコツーリズムの地、広大なパンタナル湿原への入口でもある。

Arena Pantanalの工事は終了、ワールドカップ2014ブラジル大会の4つの試合を待つばかりとなっている。
その中には現地時間6月24日16時日本-コロンビア戦があるので、日本人の注目度も高いはずだ。
しかしスタジアムの外側をみると、工事現場そのもののところが多い。
クイアバ都市圏の交通インフラは、56件の工事が予定されていたが、そのうち完成したものは19しかない。

クイアバのVLT(Veículo Leve sobre Trilhos)、つまりライトレール車両(Light rail vehicle, LRV)の計画では、空港から都心部(セントロ)で分岐して二つの地区までの総長22キロメートルが建設されることになっていた。
編成定員400人の車両40両購入は既に済んで、車両基地に並んでいる。
この工事は当地方の交通インフラ投資で一番高額なもので、予算15億レアルである。
予定ではワールドカップまで開通していたはずだが、路線工事は50%しか進捗していない。

計画では大通りの中央分離帯部分に線路が敷かれることになっていたが、現在多くの作業員の足の下にあるのはただの土である。
広い中央分離帯で現在行われている工事は、なんと、遅れている工事を応援観光客の目から隠すための芝張りというから驚く。

今週になってOAB(ブラジル弁護士会)、CREA(工学・農学地域審議会)とCRC(会計学地域審議会)は、SECOPA(クイアバ州政府ワールドカップ特設局)がすべての契約書・領収書・工程表を公開するよう訴えを州裁判所へ起こした。
賄賂支払い、不正入札、資金横流しなどの重大な密告が多数あるからというのが理由である。

報道時点で、州政府は工事遅延の原因は用地取得と計画変更であると弁明、裁判所は訴えで要求されている書類の72時間以内の公開を命ずる判決、VLT工事担当コンソーシアムはコメントを発表していない。

ということだ。
どれだけの日本人サポーターがクイアバを訪問するのかは知らない。
空港から都心へ行くバスやタクシーで、大通りの中央分離帯を見てほしい。
真新しい継ぎ目も明らかな芝ブロックが見られるだろう。
そうしたら「本当は真新しい新交通システムの車両に乗って、この芝生のあるところを通っていたはずなのだ」と想像してほしい。

そしてクイアバの住民には、横流しや賄賂で消えかかっている資金を取り戻し、工事がうやむやになって、投資された連邦資金がまるまる消えてしまうことの無いよう監視してほしいものだ。
その意味でワールドカップ期間中会場都市で頻発するだろう抗議運動には同感しているので、平和に活動してもらいたいものだ。

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