2016年12月27日

国名混同談義

「姪っ子の〇〇ちゃんがドイツへ行くんだって。
旅費・生活費全部出るんだって。」
「えっ?どこだって?」
ドイツ、ドイツだってよ。」

という会話があった次の日だった。

「姪っ子の〇〇ちゃんがアルゼンチンへ行くんだって。」
「ちょっと待った、きのうはドイツだと言っていたぞ。」
「ドイツじゃなくて、アルゼンチンなんだって。」

ドイツとアルゼンチンでは全く違う。
ブラジルからドイツは飛行機でないと行けないが、アルゼンチンへならバスで行けるし、地続きの国境から徒歩で入国できる。
両国とも、フットボールでブラジルの大ライバルであることくらいしか共通点はない。

日本語では、どうしてドイツとアルゼンチンと混同するのか?ぜんぜん違うのに、と思うだろう。
ポルトガル語ではそれぞれ、AlemanhaとArgentinaであって、読みはそれぞれ「アレマーニャ」と「アルジェンチーナ」と頭韻脚韻を踏んでいるし、混同しやすいような気もする。

よく混同する二カ国ペアの代表は、オーストリアとオーストラリアだろう。
しかしこれはポルトガル語ではそれぞれ、ÁustriaとAustráliaで、アクセントの位置が全く違うから混乱することは少ない。

この前のリオ・オリンピックでは、確かフットボールで日本と対戦するナイジェリアの国歌演奏で、ニジェールの国歌がかかったと、リオ・オリンピック運営のユルさが日本で笑いものになったことがあった。

たしかに日本語では、ナイジェリアとニジェール、ぜんぜん違うでないか、と思うかもしれない。
これはポルトガル語ではそれぞれ、NigériaとNíger、「ニジェリア」と「ジェル」と、アクセントの位置は異なるが、綴りは共通していて、そのためにそそっかしく地理に疎いスタッフが国名の頭だけ見て、国歌を取り違えてしまったのでないかと思える。

ちなみに日本語では親父ギャグネタのアルジェリアとナイジェリアは、それぞれ、ArgéliaとNigériaと、アクセント位置は同じだが、子音がlとrの違いがあるから、しっかり覚えなければ筆記することができない。

昔誰か経済人が日本経済新聞の私の履歴書のような記事で書いていたと思うが、南アメリカのパラグアイとウルグアイが似ていて地図の上で混同する、どうして記憶するか?という問題があった。

答えは、「貿易するんだったら海があったほうが有利だろう?ウルグアイには海がある。だって『売る買い』って言うくらいだからな。」とオヤジが喜々として言いそうな文句であった。
まあこれで地理の点数が上がって後に社長になれたのなら、笑って済まそう。
世の中にはパラグアイとウルグアイをしっかり区別できても、社長になれない人が大勢いるからだ。

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