2013年1月18日

ええねん、しずちゃん、大学合格!

ええねん、しずちゃんといっても、関西弁ドラえもんではない。
ブラジルの教育システムの用語である。

ブラジルの高校生の、将来を左右する可能性のある、重大な関心ごとと言ったら、やはりENEM(Exame Nacional do Ensino Médio)全国中等教育試験と、その結果を使用するSISU(Sistema de Seleção Unificada)統一選抜システムであろう。
ポルトガル語では母音あるいはnに続き母音に挟まれたsは濁るので、Sisuと書くと、シスではなく、シズとなる。
だからしずちゃんなのだ。
この読み方の規則のため、Osakaはオザカであり、盆栽はボンザイに、YamasakiさんもYamazakiさんもヤマザキさん(厳密にはsの音とzの音は異なるが)となるのだ。

今回のSisuへの応募者は1,949,958を数えた。
129,279の連邦立高等教育(=大学過程)学校の定員を争う。

今週末、日本で大学入試センター試験を受けるのは57万3千人というので、ブラジルの統一選抜はその3.4倍もの多数の受験生が参加している。
ブラジル人口190,732,694(IBGEの2010年国勢調査)は、日本128,057千人(総務省統計局2010年)の約1.5倍であることから、日本の文部科学省による2013年度国立大の入学定員96,452と比較すると、ブラジルの連邦立高等教育学校入試定員は、それほど多いとはいえない。
しかし、ブラジル最有力大学であるUSP(Universidade de São Paulo サンパウロ大学)は州立のため、この数に含まれないが、2013年入試で定員10,982もあるマンモス校であり、州立大学を足すと相当な数になりそうである。
また日本の入試はセンター試験だけでなく複線化しているので、単純比較は無理だ。

ブラジルの話に戻って、Sisuへの応募者のうち864,830人はアファーマティブ・アクションの割り当て枠に応募した。
今年のアファーマティブ・アクションの割り当て枠は全体の12.5%である。

「予想外の多数だった。
しかしまだまだ学校全体に占める公立校の割合88%からみれば微々たるものだ。」
教育相Aloizio Mercadanteは語る。
割当枠応募者86万人のうち、約52万人は、一人あたり所得が1.5最低給料以下の家庭で、その大多数が黒人か先住民(indígena)である。
その他の応募者は、所得はこの金額以上であるが、公立学校で学んだ者だ。
公立学校に学んだ者であるならば、法律は所得額による区別を設けていない。
比較的高所得者の子弟が学ぶことの多い、軍附属校や公立大学附属校も公立学校に区分される。

14日教育省による調査では、一般枠と割当枠の足切り点の差は予想ほど大きくないという。
ブラジルでも難易度最難の医学部では、一般枠787.56点に対し、割当枠761.67点、教育学では両方の差は6.5点、教員養成課程では21.06点だった。
「公立学校の優秀な生徒は私立学校の平均的生徒より成績が良い。
とくに喜ぶ結果ではないが、初回としては良かった。」
教育相は言った。

最大の問題は、割当枠が50%に達する3年後のことだ。
公立学校の優秀な生徒が公立大学に入り尽くして、中等の生徒が入ってくるようになってからだ。
公立の中くらいの生徒の成績は、私立学校と比べるとかなり低い。
「そこでこれから2、3年で公立中等教育に大きな投資をして質を高めることが急務だ。」
ここ数年の公立中等教育の基礎教育発達指数Índice de Desenvolvimento da Educação Básica (Ideb)は、向上が見られず、州によっては悪化しているところまである、との事実を心配して、教育相は言った。

(Quase metade dos inscritos no Sisu tenta vaga por cota
Agência Estado | 14/01/2013 19:50:48
http://ultimosegundo.ig.com.br/educacao/2013-01-14/quase-metade-dos-inscritos-no-sisu-tenta-vaga-por-cota.htmlを参考)

連邦立高等教育(=大学過程)学校、つまりUniversidade Federal(連邦立大学)およびInstituto Federal(連邦立高等専門学校)のアファーマティブ・アクション割り当て枠は、2013年は全定員の12.5%、2014年は25%、2015年は37.5%と増大し、2016年には50%に達する。

0 件のコメント:

コメントを投稿