2019年5月24日

銃器について少し詳しくなる

ブラジルの銃規制緩和について、最近(2019年5月)出た政令では、市民が入手できる火器の威力が大幅にアップする。

銃器の威力は発射時に放出される運動エネルギー量(força cinética)で規定されて、今までは407ジュール(joules)までの銃器が許可されていた。
下の表で網をかけた銃種である。

日本語の名称nome em português口径運動エネルギー(J)
リボルバー32revólver 320.32"175
リボルバー38revólver 380.38"391
ピストル38pistola 3800.380"300
ピストル40pistola 400.40"676
ピストル9x19mmpistola 9x19mm9mm610
半自動カービン銃40carabina semiautomática 400.40"800
半自動カービン銃9mmcarabina semiautomática 9mm9mm600
小銃 T4fuzil T45.56mm1320

口径(en. caliber キャリバー, po. calibre カリブレ)は、銃口の内径で、インチの場合はその百分の一を一単位として例えば38口径、書くときはコンマがついて.38のようになる。
ポルトガル語で小数点はコンマ(,)であるが、この場合は小数点であっても日本語や英語と同じくピリオド(.)を使うようである。
ポルトガル語では例えば上表1番目の38口径は、レボルヴェル(・カリブレ)・トリンタ・イ・オイト。
カリブレを省略しても通じる。

ピストルの場合にポルトガル語でカリブレ38でなく380となるのは、多分モデル名から来る慣習だと思われる。
リボルバーは弾倉が回転するもの、ピストルは弾倉がマガジン式のものと理解している。

口径がメートル法だったら、ミリメートルが単位となる。
数字が並列するのは、口径×薬莢長

新しい基準ではこの限界値が、約4倍の1,620ジュールまでにも増える。
上表の網掛けだけでなく、全部がこの限界値に収まってしまう。

表の中では一番下にある最強の小銃T4は、軍隊でも使用されるアサルト・ライフルであるらしい。
T4はブラジル製造のモデル名である。
新しく市民の所有が許可される可能性のある銃器にある、カービン銃はライフルより銃身が短い小銃である。

批判の多いこの政令については、小銃や自動・半自動の銃器は市民には許可されない、最終的な銃種は防衛省が検討して決定するということなので、まだかなりの変更が加わると思われる。

(放送局Globoのポータルの、2019年5月20日付ニュース記事を参考にした。)

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