2019年7月21日

日程がきつくコストが高い在外投票

2019年7月21日は投票日であるから、選挙について書こう。
ブラジルではなくて日本のである。

サンパウロの領事館から選挙のお知らせが届いた。
7月10日か11日のことだった。

2019/07/04 選挙の公示日
2019/07/05 在外公館投票の開始日
2019/07/21 日本国内の投票日

投票方法は3つある。
金のかかる順番で説明すると、
  1. 日本国内における投票 期日前投票、不在者投票、投票日に投票の3つの方法がある
    ブラジルから日本まで片道2万キロの旅行をしなければならない。
  2. 在外公館投票 7月5日(金)から13日(土)まで各日9:30から17:00まで
    サンパウロ市内の日本領事館まで片道600キロの旅行をしなければならない。
  3. 郵便投票 三段階を経る必要があり、どれも飛ばすことはできず、国内の投票日までに順番に行われて完結しなければ、投票は有効にならない。
    1. 海外の有権者は日本の選挙管理委員会へ郵便で選挙人証を送り、投票用紙を請求する
    2. 日本の選挙管理委員会は郵便で選挙人証と投票用紙を有権者へ送付する
    3. 有権者は記入した投票用紙を郵便で日本の選挙管理委員会へ返送する
    つまり、郵便はブラジルと日本を一往復半しなければならない。
    これを公示から投票日までに済ませなければならない。

1.については当然、たまたま日本に帰国した期間が投票とぶつかったならば取ることのできる方法であり、わざわざ起こす投票行動ではない。(いや俺は行くぞという異論は認めるが)

2.であるが、サンパウロ市内(あるいは他の国・他の都市の大使館・領事館のある場所)に住んでいるのだったら、話は簡単である。
サンパウロ市内だったらバスだけで行くと4.30レアル、バスと電車やメトロを乗り継いでも7.48レアルで行けるはずだから、時間はともかく、金銭的には負担が少ない。
しかし、地方在住であると事情は全く異なり、大旅行をしなければならない。
日本で投票のためだけに、飛行機でことによったら泊りがけになる旅行をするかと聞きたい。

3.であるがこれを今日は問題にしたい。

かって郵便局の信用が高かった時代があった。
近年になって商店や銀行や、水道電気などの公共サービス会社は、取り立て書類を郵便で送ることが少なくなった。
銀行の取引明細も紙にプリントでなく、ネットバンキングでサイトから勝手に取ってくれ、という流れである。
いきおいブラジル全体の郵便物の数量は激減する。
それと共に郵便サービスの劣化が起きるのだ。
しっかり計測記録したことはないが、以前より郵便の届くまでの日数が国内、国際ともにかかるようになったと思う。

公示から投票日まで17日の期間である。
日本-ブラジル間の普通郵便が一週間程度で届いていた、以前のある時期には、ブラジルから日本までの2回の郵送を普通郵便で行うと、日本側は多分、制度を作っておきながら郵便でケチって投票を無駄にすることはできない、という気概があるのだろう、郵便では一番早い、つまり料金が高いEMSを使ってくれるので、公示日にすぐ3.A.の行動を起こせば何とか間に合ったはずである。

現在はどうか。
6月に普通書留(prioritário registrado)で日本へ送った郵便物が宛先地に着くまで13日かかった。
これではブラジル-日本郵送2回で26日かかるからどうしても間に合わない。
もっと早く着くのはないかというと、これがあってEMSなのだが、郵便料金は重量50gで133レアル、普通郵便書留なしが8.95レアルだから考えてしまう。
レアル→円換算は、レアル数字に29、面倒だから30を掛ければ良い。
投票のためだけに8千円払えるか?ときかれたら、払えるよという人はかなり少ないと思う。

告示前から期日が確定している選挙であったら、先を見込んで告示前に選挙人証を郵送する手が使えるが、不意に解散した衆議院選挙ではそうもいかない。
でも実際的に考えたら、このフライング請求しか取る方法はないのかと思うので、次回は試してみよう。
せっかく制度があるのだから、無駄にせずに利用できたほうが良い。
ニュースに敏感になるという利点もついてくる。

0 件のコメント:

コメントを投稿