empréstimo consignado 委託融資
INSS: 全受給者の約40%が委託融資を借りている
INSS: quase 40% dos beneficiários têm algum empréstimo consignado ativo
前回は学校で学ぶ児童・生徒の給食の話から加工食品の話が始まった。
今回は年金をもらう高齢者の話をしよう。
融資の仕組みについてである。
empréstimo consignado と名付けられた融資である。
委託融資―ちょっと訳しにくいのだが、つまり年金受給者や公務員や民間のサラリーマンのように、毎月の収入受取が確実な人に銀行が融資して、返済は年金や給料の支給にかかわる役所が支給金から天引きして銀行に渡す仕組みの融資である。
委託とは、銀行が取り立てを給与支払者に委託するという意味なのだろう。
貸す側にとっては貸し倒れの心配が非常に低く、そのため利率も他の融資と比較して低い。
Instituto Nacional de Seguro Social (INSS) 国立社会保険院は、2025年1月に4千万人以上の恩典受給者を数える。
全くの余談だが、前回のブラジルの高等教育を除く公立学校で学ぶ学童・生徒の総数が、偶然同じ4千万人であった。
そのうちの70%は最低給料(2025年は1,518レアル、1レアル約26円として大体39,500円)を受け取る受給者である。
INSSは老齢年金、被扶養者の遺族年金、日本で言えば生活保護に当たると思われる Benefícios de Prestação Continuada (BPC) 継続給付恩典を支払っている。
そして4千万人のうちの38.6%にあたる1,545万人の受給者が、2025年2月6日時点まで有効な委託融資契約を少なくとも1つ結んでいる。
つまり銀行から金を借りている。
借金をしている受給者の割合が4割近いというのは、各人がどんな意識を持って借りているのかわからないが、随分多くないか?
委託融資の最大返済期限が84か月(7年)から96か月(8年)に伸ばされた。
返済期限が伸ばされても借り入れ利息は変わらないのであれば、支払う利息総額は大きくなるはずである。
でも一月あたり支払金額は小さくなるから、借り手にとっては気が楽になるはずだ。
そして借金を乗り換えながら、決して完済することなく借金漬け生活を続けて、銀行だけが儲けることになるのだろう。
どこかで歯止めをかけるように、年金や給料など収入額と融資金額の比率や、最高金利は決められている。
2024年の平均年利は次の通り
- INSS受給者の委託融資 21.9%
- 公務員の委託融資 23.8%
- 民間の正社員の委託融資 40.8%
日本の常識から見ると一桁違っているのではないかと感じられるかもしれないが、間違いなくこれで合っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿