2020年8月2日

外国人から治療費を取りっぱぐれない方法

日本に入国した外国人海外旅行客や、不法入国外国人が病気にかかって治療を受けたのは良いが、支払えない治療費をどうするかが問題になることがあったと思う。
もっとも最近はコロナの恐れのためそもそも入国が認められないので、ニュースで聞くことはなくなったようではある。

日本がコロナ回復期になって外国人に国境を開放することになったら、問題になりがちな医療のただ乗りや踏み倒しを防ぐためには、次に書くブラジルの施策を取ると良いのではないか。

ブラジルは飛行機で到着する外国人に国境を再開
Brasil reabre fronteiras para estrangeiros que chegam de avião
2020/7/30

この記事によると、ブラジルはこのほど空路で到着する外国人に国境を再開することを決定した。

やみくもに再開したのではない。
条件付きである。
ブラジル滞在期間中ブラジルで有効な健康保険、つまり疾病をカバーする海外旅行保険のことだと思うが、これに加入していることを、出発地で航空会社によるチェックを通った、ブラジル滞在90日までの外国人に入国許可が出ることとなった。

マトグロッソドスル、パライバ、ロンドニア、リオグランデドスル及びトカンチンスの5州の空港については当入国許可規則は適用されない。
以上の措置は8月末日まで有効であるが、陸路または水路による外国人の入国は今まで通り認められない。

コロナ大爆発で現在のところ、どこへ行っても鼻つまみされるブラジル人(もちろんブラジル居住外国人も含む)である。
ブラジル居住者が外国へ旅行するのは、非常に困難な時期である。
夏のバカンスシーズンに海外観光客を大いに呼び込んで経済を復興させたいEUも、ブラジル人や米国人はお断りである。

伝染病流行国では黄熱のように、入国するために予防接種証明書を必要とする病気・国がある。
現在のブラジルは米国と並ぶ世界一、二のコロナ流行地である。
ブラジル観光旅行をしたいという外国人がどれだけいるかわからないが、ワクチンのない今はブラジル旅行中にコロナにかかって入院するような事態になったとしても、旅行者本人も安心して治療を受けられるし、ブラジル保健システムも本来の対象外である非居住者の治療代がかさむようなことがないようにというのが目的であろう。

日本では3ヶ月以上滞在の外国人は国保加入義務があるので、普通の考えの善意の人にはそうしてもらえばよいが、そうでなく最初から3ヶ月滞在込みで高額治療を目的とするような外国人に対しては、既往症免責など別の方策が必要になるだろう。

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