2020年3月5日

新型コロナウィルスと安全な花見

日本では学校休校、人が集まるイベントの中止・延期、在宅勤務の勧めなどが出された。

とにかく、かなりの時間閉じた空間で一緒に集まり、緊密な距離で会話をするような環境が一番感染しやすいと言われている。

日本では3月も下旬になると、桜の開花で花見シーズンとなる。
花見の場合、もちろん屋外という条件はクリアするが、酒が入ることもあり静かにしていられるわけもなく、黙って飲んでいるだけではすまない。

安全な花見とはどういうものか。

  1. 必要な感染予防策をせずに手で触れる(接触感染)
  2. 咳やくしゃみを浴びる(飛沫感染)
  3. 対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以上続く(濃厚接触)

一定時間とは3分か30分か3時間なのか、一体どのくらいの時間かは不明である。
とにかく、以上の箇条書きを避ければウィルス保菌者からの感染はしないことになる。

これから導き出される方法がないわけではない。
  • 花見だから屋外であることは当然だろうが、中でも通風の良い場所を選ぶ
  • 会場への移動には、自家用車でも良いだろうが、駐車と環境負荷を考えたら徒歩か自転車が勧められる
  • お互いに触れない。握手やハグの習慣のない日本人同士なら簡単だろう
  • 隣の人とは3メートルの距離を置く
  • 食物と飲物は円の中央に置いて、必要な人が一人ずつ取りに行く。取りに行っている間は口を開かない。70%エタノールを用意して、取り分ける前に手を消毒すればさらに万全

10人で花見で車座になるとき、お互いが3メートル離れるとなると円周は30メートル、半径は5メートルだから、真ん中に食べ物・飲み物を安全に置くことができるだろう。
人数がもっと多い場合には円を大きくするか、外側に半径8メートルの2つ目の円を作ることが考えられる。

一番遠いところにいる人まで、一重円の場合10メートル、二重円にすると16メートルにまでなる。
叫ばなければ聞こえない。
場所を取るだけでなく、非常にやかましい宴会になるのが欠点だろう。

ブラジルのシュラスコにもこれは応用できる。
しかしレストランではない、家族や友人の集まりのシュラスコではみんな歩き回るのが普通だから、3メートルの距離を保ちながら移動するという、花見とは異なったダイナミックなテクニックが必要となる。

シュラスケイロ(肉焼き人)のところへ肉を取りに行き、切り分けた一片を手にしたらすぐにそこを立ち去る「キャッチアンドゴーアウェイ」を華麗に決めないと、円滑なシュラスコ運営の邪魔者と名指しされて責められることになる。

野球とサッカーの違いはここにある。

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