2020年3月6日

新型コロナウィルスと病気の名前

coronaという単語は、英語では太陽のコロナとか、光環という意味と辞書に書いてあるが、王冠という意味ではcrownが使われる。
coronaの語源としてラテン語でcrownを意味すると書いてある。

スペイン語やイタリア語のcoronaは、ラテン語を引き継いで王冠とか王位の意味を持っている。
そして、ポルトガル語ではnが欠落してcoroaとなった。
でも、coroavírusとは言わず、coronavírusである。

一方で、スペイン語で肺炎はneumoníaである。
しかし、ポルトガル語ではpが添加されてpneumoniaとなる。

こちらのニュースで初め分かりにくかったのが、中国の地名である。
Wuhan = 武漢
Fubei = 湖北

そして、新型コロナウィルス病を呼ぶのに、COVID-19 というのが正式とされた。
2015年WHO策定の「名称決定についてのガイドライン」によると、「ヒト感染症・ウイルスの名称に地理的な位置、人名、動物や食品に関する名前、特定の文化や産業に関する名前を含むべきでない」というのだ。
そのため、新型コロナウィルス病については、Wuhanという地名は入れられなかった。
スペイン風邪や香港風邪とか、豚インフルとかの名前は、現在だったらつけられなかったはずである。

そんなことがわかっているのに、メキシコの有名なビール、王冠マークの付いたコロナビールの売れ行きが落ちていると聞いた。
とんでもない風評被害だ。
現在トヨタは、コロナという名の車を製造していない。
1996年まで生産・販売していたそうだ。

以前流行したコロナウィルスとそれに関連する病気については、次のようになる。

2003年 ウィルス名 SARS-CoV、病名 重症急性呼吸器症候群 (Severe acute respiratory syndrome = SARS)
2013年 ウィルス名 MERS-CoV、病名 中東呼吸器症候群 (Middle East respiratory syndrome = MERS)
2019年 ウィルス名 SARS-CoV-2 または 2019-nCoV、病名 2019年型コロナウイルス疾患 (Coronavirus disease 2019 = COVID-19)

ブラジルのテレビニュースでは、novo coronavírus(新型コロナウィルス)、または単にcoronavírusと呼ばれることが多いようだ。

さて2020年3月5日現在ブラジルでは8名の感染者が確認されている。
サンパウロ州6名、リオデジャネイロ州1名、エスピリトサント州1名がその内訳である。
そのうち2名は、ブラジル最初の感染者の家族と友人であり、国内感染であるため、感染の条件などが気になる。

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