2011年7月11日ニュースで、再三期限延長されたブラジルのリオデジャネイロ-サンパウロ-カンピーナスを結ぶ約500キロメートルの高速鉄道入札が、入札者ゼロで不調に終わったと報道された。
ブラジル政府が入札者に求める要件が、総工費340億レアルの建設は全部入札者持ちで、営業は運賃の上限キャップありという、入札企業にとってリスクの大きすぎるものらしく、第1回目入札でただ一社応札した韓国企業体も今回は降りてしまった。
民間企業体は、ブラジル政府の工費計算は過小で、実際は550億レアルに達するとみている。
韓国や中国が応札しないというのは、実際に採算面で厳しいものなのだろう。
過去のメモを見たら、ほぼ1年前の2010年7月13日に入札開始の記事があった。
ブラジル政府の求める運行条件は、リオデジャネイロ-サンパウロ間を1時間半で結び、運賃は200レアルに抑えるというものだ。
当時インターネットでは、飛行機と比較して200レアルは高すぎるという意見が多くみられた。
現在も鉄道不在で飛行機と長距離バスにより行われている両大都市を結ぶ交通は、別に高速鉄道などなくても構わないという空気を醸し出している。
ブラジル政府も強気を引っ込め、今回まで建設運営一体で入札をしたのを止め、建設と運営を分離して新しい入札を行うことにしたらしい。
しかし、Globoの報道班は、新方式の入札について企業コンソーシアムの一つに質問したところ、投資額に見合う収益が見込めない点は以前と変わっていないという返答を得た。
(Globo Jornal Nacional 2011年7月11日及び
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959CE3E0E2E2978DE3E0E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2?n_cid=DSANY001
から)
ブラジルに新幹線はいらない?(その2)
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